2016年、最初のセットリスト!

Posted on 2016年4月6日水曜日


4月4日の昨日、遂に2016年のネバーエンディングツアーが始まった。

1978年に武道館でライブを行ってから38年。
2年前に来たばかりとはいえホールでのツアーは15年ぶり。年齢的にも「最後」になるんじゃないか、なんていろんなところで言われてる。まぁ、前もみんなそう言ってた。まさか2年後にまた来てくれるとは思ってなかったからね。


1978年武道館ライブの告知。安い!安いぞ!

昔の広告は味があっていい。
週間漫画雑誌の巻末のような色合いもいいし、なによりキャッチがいい。

今世紀最大のアーティスト

30代後半だったこの頃、すでに神と言わんばかりに破天荒なステージで我々愚民を翻弄していたボブ。
今もまだその勢いは衰えない。
というか、昔から変わらず観客を翻弄してくる。

前置きが長くなってしまった。

さて世界が注目した2016年最初のセットリストは…


   Tokyo, Japan 
 Bunkamura Orchard Hall, Shibuya 
   April 4, 2016  
1. Things Have Changed (Bob center stage) 
2. She Belongs To Me (Bob center stage with harp) 
3. Beyond Here Lies Nothin' (Bob on piano) 
4. What'll I Do (Bob center stage) 
5. Duquesne Whistle (Bob on piano) 
6. Melancholy Mood (Bob center stage) 
7. Pay In Blood (Bob center stage) 
8. I'm A Fool To Want You (Bob center stage) 
9. That Lucky Old Sun (Bob center stage) 
10. Tangled Up In Blue (Bob center stage with harp)  
(intermission) 
11. High Water (For Charley Patton) (Bob center stage) 
12. Why Try To Change Me Now (Bob center stage) 
13. Early Roman Kings (Bob on piano) 
14. The Night We Called It A Day (Bob center stage) 
15. Spirit On The Water (Bob on piano) 
16. Scarlet Town (Bob center stage) 
17. All Or Nothing At All (Bob center stage) 
18. Long And Wasted Years (Bob center stage) 
19. Autumn Leaves (Bob center stage)    
(encore) 
20. Blowin' In The Wind (Bob on piano) 
21. Love Sick (Bob center stage)




うおおおおーーー!

キターーーーーーーーーーーー!






って






これ「鬼の固定リスト(注1)」じゃん。




見紛うことなき2013年から長く続く「鬼の固定リスト」を「Shadows in the Night」風味に、新譜「Fallen Angels」を隠し味で…


って


2000年代以前の曲、もうほとんどないですやん。笑



というか…他人の曲が多い!

21曲中8曲が「Shadows in the Night」と「Fallen Angels」で占められている。
鬼の固定リストを「Shadows〜」が飲み込もうとしている図式か。

※「Tempest」の曲を、「Shadows in the Night」を、新譜からの曲をピンク、2000年以降に発表された曲をオレンジにしてみた。おかげで目がチカチカするが、黒い文字がいわゆる「古い曲」だ。
(注1:鬼の固定リストとは2013年からボブが続けている「Tempest」推しのセットリストのこと。特徴は Things Have Changed から始まること。通称「鬼コテ」「コテリス」、私が勝手にそう呼んでる)


古い曲を歌ってくれないことを、正直ファンは悲しんでいる。
昨夜のライブでもそう言った声はやはりあった。
ボブのような大御所になると、自身のオールタイムベストでライブをする人が大多数だろう。
だがボブはそんなことしない。
なぜなら彼は現役だからだ。
それで皆驚かされるのである。

ボブ・ディランという伝説を見ようとライブ会場に行ったら、Just like A Woman でも A Hard Rain's A-Gonna Fall でも All Along the Watchtower でもなく、シナトラを聴かせられるのだから。

でもそれが彼の新曲だから。
普通のアーティストと同様に、いわば新譜のお披露目してるだけだから(空気読んでないだけで)。

と、たぶんそういうことなんだろうけど、「Tempest」歌いすぎ。Scarlet Town はもういいよ。充分、その町のことは分かった。


今宵もボブに翻弄された観客たちが、頭を抱えながら家路に着く姿が見えるようだ。
いや、別に頭は抱えなくてもいいが、やはり夢の中のような気分なんだろう。

「ボブ・ディランってなんか分かんなかったけど半端ねぇ!!!」

その感想は合ってるぞ。


この初日のセトリ、特筆すべきなのはどの曲も「日本ではすでに全て演奏(もしくは発表)されている」ということだ。
当然だ。
だって2年前とほぼ変わって無いし、「メランコリームード」はシングルカットされて日本ではすでに発売されてる(そこに All Or Nothing At All も入っている)。

2010年の頃にやっていたような日替わりセットリストは、もはや遠い昔。
老化したから仕方が無いという人もいる。
でも、呆けてるなら昔の曲を唐突に歌ったり、新しい曲を始めたりなんてできないよね。でも、常人だったら3年も同じ曲歌い続けたりできないよね。


やば、怖くなってきた。


ボブがステージで発した「アリガト」。
(2年前のツアーの途中から言いだしたと記憶)
38年前に日本人が半ば騙されたような気分とともに味わった感動(だってレコードの音と全然違うんだもん)。

今年も、そんな感動をボブは届けてくれる。
「アリガト」とともに。

ちなみに声はよく出ていたらしい。
ホールで行われたからか2年前までのスタンディングとは打って変わり、観客は「まるで講義でも聴くかのように」静まり返っていたそうだ。

ライブアルバムを録ろうとしているのではないか、という噂まで流れ始めている。

そんなまさか。

今になって?

このセットリストで?

もちろん噂(というかファンの希望)に過ぎないが、明日からライブに行く皆さん!
もしかしたらあなたが足を運ぶそのライブが、実は録音されてるかも!ですよ。
声を張り上げて、ボブのマスターピースの一部になりましょう!



To be continued...


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